15年いた会社を辞めるとき、職務経歴書で詰まった話【エンジニアの実録】
職務経歴書を初めて開いたとき、カーソルがずっと止まっていました。
15年間、同じ会社にいました。プリンタ会社のエンジニアとして、サーバーサイドからクライアントアプリ、インフラまで幅広く関わってきた。海外に3年間赴任して、多国籍チームと働いた経験もある。自分なりに積み上げてきた、という自覚はありました。
でも、いざ「書く」となったとき、何から書けばいいのか分からなかった。
最初に書いたのは、ほぼドラフトと呼べないレベルのものでした。プロジェクト名と使用技術を箇条書きで並べて、「あとで肉付けしよう」と思ったまま止まっていた。
エージェントによって、対応が全然違った
複数のエージェントに登録して、それぞれに書類を見てもらいました。正直に書くと、対応の差が大きかったです。
大手総合型のエージェントは、求人を紹介してくれましたが、書類の添削はほとんどなかった。「このままで出してみましょう」という感じで終わりました。
Izulさんは、少しフィードバックをくれました。方向性の話をしてくれた印象があります。
一番助かったのは、キッカケエージェントさんでした。段違いでした。
キッカケエージェントさんに言われたこと
キッカケエージェントさんは、書類の内容だけでなく、構成から一緒に設計してくれました。「こういう構成にしましょう」という提案があって、書き直した版に対してもフィードバックをくれた。添削というより、一緒に作る感覚に近かったです。
特に印象に残っているアドバイスが3つあります。
「スキル票を入れてください」
自分では職務経歴の中に技術を書けばいいと思っていましたが、採用担当がパッと見てスキルを把握できるように、別途スキルの一覧表を入れた方がいいとのことでした。言語・フレームワーク・インフラ・ツールをカテゴリごとに整理して、経験年数も添えて書く形です。確かに、文章の中に埋まっていると見落とされやすい。
「個人アプリとブログも載せてください」
これは自分では全く思っていなかったことでした。職務経歴書は「仕事の経歴」を書くものだと思っていたので、個人で開発しているアプリや書いているブログを載せる発想がなかった。でも担当者の方に「業務外でも継続的にアウトプットを出しているエンジニアは評価される。ポートフォリオとして書いた方がいい」と言われて、なるほどと思いました。
個人開発のアプリも、ブログも、仕事と並行して続けてきたことには変わりない。むしろ、業務外でも動いているということが強みになる、という視点は新鮮でした。
「成果を数字で書いてください」
「〇〇を改善した」ではなく、「〇〇を××%改善した」と書くことで、読み手の頭に具体的なインパクトが残ります。例えば、CI/CDとセキュリティスキャンを整備して致命的な障害を抑えた経験があったのですが、最初は「品質向上に貢献」とだけ書いていました。これを「致命的障害を1年以上0件に維持、サポート対応工数を月数十時間から数時間に削減」と書き直したことで、同じ内容でも伝わり方が全然変わりました。
数字が出せないこともあります。そういう場合は、チームの規模・関わったフェーズ・役割を具体的に書くだけでも違うと教えてもらいました。
1社に長くいると、何が難しいか
転職市場では「転職回数が多いと不利」という話をよく聞きます。でも実際にやってみて感じたのは、逆の難しさもあるということです。
1社に長くいると、「当たり前にやってきたこと」を書くのをためらってしまう。社内では常識でも、外に出たら価値があることが、自分では気づけない。「これは書いていいのか」と思って、省いてしまうことが多かった。
キッカケエージェントさんに「書いていないこと=できないことと判断される」と言われたとき、思い当たることがたくさんありました。社内ツールの整備、後輩の育成、グローバルチームとのやり取り——全部省いていました。
長く1社にいるほど、エージェントに見てもらう価値が高いと感じました。自分の当たり前が、外から見るとどう見えるかを教えてもらえるので。
ちなみに、ページ数については「多い=悪い」ではないとも言われました。経験年数が長ければ自然と厚くなる。重要なのは、直近の経験を厚く書いて、古い経験は概要に留めるという比重の置き方です。
最初から完璧にしようとしなくてよかった
完璧な書類を作ってから登録しようと最初は思っていました。でも実際には、薄いドラフトの状態でも登録して、エージェントと一緒に作り上げていく方が圧倒的に早かったです。
キッカケエージェントさんのように、構成から一緒に考えてくれるところもあります。完璧じゃなくていいので、まず相談してみるのが正直いちばん早い方法だと思っています。
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書き終えたあとに思ったこと
職務経歴書を書き直した後、少し不思議な感覚がありました。
15年間やってきたことが、「記録」ではなく「自分の強み」として見えてくる。書くことで、自分が何をしてきたかを初めてちゃんと整理できた気がした。転職活動の準備というより、自分のキャリアの棚卸しに近いものでした。
長く同じ会社にいることは、決して不利ではないと思っています。ただ、それを伝える言葉を持っていないと、価値が伝わらない。職務経歴書はそのための道具です。
迷っているなら、まず書いてみて、エージェントに見せてみる。最初の一稿を出すことが、一番難しくて、一番大事なステップだと感じました。
転職活動の他のステップについてはこちらも参考にしてください。
- 転職軸の決め方【MoSCoW法】
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- 転職エージェント3社比較レビュー
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この記事は2026年4月時点の情報を元に執筆しています。
